第6章 最後のお茶会
『俺はお前とは違う…だとよっ!!お高く止まってんじゃねェっつうのっ!!』
実弥は青筋を立てて怒っている。
『あーそれね……【俺は(鬼殺隊員としては自分は不甲斐ない)俺は(柱の)お前たちとは違う】ってのが正解。』
『はァ?なんだそりゃァっ!!』
『アイツ…言葉が足りないの。あまりに足りないから誤解されやすい。』
『あー…めんどくせェ…そこまで分かるかっつうのっ!!』
『分かるようになるしかないだろうな。皆と仲良くしたがるのが義勇だから。』
冷静な口調で桜雪が言った。
無表情で感情がないように見える。
『誰が仲良くしてやるかっ!!そんなめんどくせェ奴となんかっ!!』
『ガキだねぇ~…怒る理由が下らん。』
『ガキって言うんじゃねェ…クソババア…』
『誰がクソババアじゃっ!!恋人に向かってクソババアとはなんだゴラァっ!!』
桜雪は声を張り上げて言った。
『フンっ…いつもの桜雪だなァ…』
『はぁ?っ!!』
桜雪は実弥に突然、抱きしめられた事に驚いた。
『さっきまで…お前…ずっと無表情だったんだぞォ?辛かったな…』
『こういう時に泣けない…本当なら…泣く筈なのに…』
『無理して泣かなくてもいいんじゃねェのか?これからは…なにかあったら言え…』
『分かった…』
実弥と桜雪はそこが鬼殺隊本部の庭である事を忘れたかのように口付けを繰り返していた。