第27章 冬休み
数ヶ月後…
雪が降り始めた。
路面も凍り始めている。
相変わらず…鬼は出現する。
それでも、幸せな一時は昔より多くなった。
『腹…膨らんできたなァ?』
『うん…7ヶ月だからね…』
『さっきからすげえ動くなァ…』
『女の子だから、お父さんの声が聞こえるから反応してるのかな?』
桜雪はふふっと嬉しそうに微笑んでいる。
結局…教師たちには言う羽目になり…というより何故かバレていた。
校長である産屋敷輝利哉から許可を貰い、通わない状態でも単位として認める状態にして貰い、宇髄から聞いた嫁たちには半ギレされ…
とにかく散々だった…
『名前…どうする?あたし…候補を決めてあるの。』
『お前のことだァ…俺の名前からとるつもりだろォ…』
『え?なんでバレた?』
『お前のことぐらい分かる…で?なんて名前なんだ?』
『実亜(みあ)舞弥(まや)…のどっちか…』
桜雪は近くにあった紙に書きながら言った。
『お前…本当に俺の事…好きだよなァ…』
実弥は顔を少し赤く染めて頭をかきながら言った。
『今更じゃない?大好き過ぎて困ってるくらい。』
『そうかよォ…』
実弥は桜雪を抱きしめた。