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死にたい鬼の想い

第25章 最難関!!



桜雪はそれから食べては吐き戻して食べては吐き戻しを繰り返していた。

それでも、貰った吐き気止めを飲みつつ必死に気持ち悪さに耐えていた。

『桜雪…辛いなァ…』

『うん…辛い…』

実弥は学校から帰ると桜雪を抱き締めて頭を撫でている。
何故か、桜雪がこうなってから、これが恒例行事と化している。


実弥のスマホが鳴る。
鬼が出た知らせだ。

『桜雪…行ってくる。』

実弥は桜雪をギュッと抱きしめて言った。

『うん。行ってらっしゃい。』

実弥はクローゼットに向かって着替えてから家を出た。

桜雪はベットに寝転んでお腹を撫でた。
まだ、膨らんでいないお腹。
そこには実弥と桜雪の子供がいる。

桜雪はなんだか愛おしい感じがして嬉しくていつのまにか涙が出ていた。

まだ、鬼が出る為に平和な世界とはまだ言えない。
でも、その中での幸せ…

初めてのことだらけで検索しまくって色んなことを勉強した。

動画サイトで妊娠経過の動画を見たり、エコー写真の動画を見たり…

ベビー用品のサイトを見たり…

桜雪は実弥が帰ってくる間にそうやって過ごしていた。

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