第25章 最難関!!
『飲まないといけないんでしょ?』
『おい…ちょっ…あっ!!』
桜雪は実弥の言葉を無視してその得体の知れない小瓶を一気に飲んでしまった。
『迂闊に飲む馬鹿が何処いんだっ!!』
『え?ここにいる。』
『アホかァ…』
桜雪の脳天気な発言に実弥は呆れた。
10分経過…
『それより…お前…なんもねェのかァ?』
『何が?全く問題ないんだけど?』
『おォ…そうか…(コイツが飲んだのは…なんだったんだァ?)』
また小瓶が出てきた。
『また、出てきた~!飲んじゃえ!』
『だからァ!!飲むなって言ってんだろうがァっ!!』
また出てくる小瓶。すかさず飲む桜雪。
『てめぇっ!!人の話聞いてんのかァ!!』
『聞いてるよ?』
呑気に空になった小瓶を置く桜雪。
『聞いてる奴が飲まないだろォっ!!』
『聞いてるし~だって飲めって言われたし…飲まないと出られないかもしれないんだから。いいじゃん。』
と言いつつ更に飲む桜雪。
『だから飲むなってつってんだろうがァっ!!はぁ~…お前…ほんとになんともないんだろうなぁ?』
桜雪に近づいて様子を見る実弥。
『ひゃんっ!!』
『は?どしたァ?』
桜雪の額に実弥が触れた瞬間に桜雪は声を上げた。
〖この薬を飲んで1時間以内にお互いの親睦を深めて〗
『どういうこと?』
『深めてなんになる?』
『敵にメリットないよね?飲んじゃえばいいでしょっ!!』
桜雪が小瓶を手に取って飲もうとすると、実弥は小瓶を桜雪の手から無言で奪い取って飲み干した。