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死にたい鬼の想い

第20章 日常生活と初任務



『だから?こっちからしたら好都合なんだけどね?』

桜雪はバカにしたように微笑んで言った。

『不死川実弥…お前の恋人だったな…』

無惨は鼻で笑って嘲笑いながら言った。

『だから何だっての?』

桜雪は無惨を睨みつけながら言う。

『この時代にも十二鬼月は存在する…医学や医療の進歩によって薬の投与が可能となったが為に…あの時代の十二鬼月は下弦とは言ってもわけが違う…』

無惨はニヤリと微笑んでいる。

『まさかっ…』

桜雪は思わず動揺してしまっていた。

『そうだ…下弦の壱を不死川実弥の元に送り込んだ。今頃…殺られているだろうな?精々…頑張ることだな。』

無惨は動揺をしている桜雪を嘲笑いながら言うとその場から消えた。

桜雪は走った。

小枝がパキパキと鳴っている。
耳に空気が当たる。

風の音が響いて痛い…すごくうるさい…それでも、とにかく走った。


『実弥っ!!!』

桜雪は中庭の木にもたれかかって気を失っている実弥を見つけた。

腹部と胸には大量の血がついている。

鬼の気配はない。
実弥は日輪刀を持っている。
倒したのだろうか?

『っ…桜雪…下弦の壱…に会った…けどよォ…あれは…あの時とは…訳が違う…何とか倒した…』

実弥は苦しそうに答えた。

『分かったからっ!!今は喋らなくていい。』

桜雪はスマホを取り出して電話をした。


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