第20章 日常生活と初任務
朝…
桜雪が起きると既に実弥は学校に行っていていなかった。
宇髄が朝にいなくなってるのとは違ってなんだか寂しく感じている自分がいるのに桜雪は気づいた。
この感覚…懐かしい…
とも思った。
実弥のお父さんとお母さんは優しい人で前世の人達とは別らしく、実弥と玄弥は2人兄弟なのだそうだ。
全てを受け入れてくれて、実弥の前世の事も知っていて…もし桜雪が気づかなかったら困るだろうと高校の時に着ていた学ランを改造して半袖にして白い半袖パーカーに〖殺〗の文字を刺繍したのもこのお母さんなのだと言う。
『行ってきま〜す!!』
『行ってきます…』
桜雪と玄弥は学校に一緒に行く事に…
『桜雪さん、あの時のお金…実はまだ家にあるらしいですよ。』
『え?』
『桜雪さんが使わないで貯めてたお金です。現在の価値で言うと…2億はあります。』
『マジか……』
桜雪は驚きすぎてどう玄弥の話にどう反応していいか分からなかった。
『母さんは桜雪さんの物だから桜雪さんに渡そうとしているみたいなんです。』
『なんで、そんな話を急にしてるわけ?』
『一応、16歳になったら法律上は結婚できるわけだし…それで結婚式とか新婚旅行とかはどうかなって母さんが昨日、話してて…姑の立場より俺の方が前世の繋がりもあるし、話しやすいだろうからって…』
玄弥はすこし話しずらそうに困ったようにしていて頭をかいていた。
その仕草を見てやっぱり兄弟なんだなと桜雪は思った。