第1章 小さな店
俺が最近よく行く店がある。
落ち着いた雰囲気、音楽
美味い紅茶、菓子
清潔感のある内装、店主
客入りは多くはないが、それが俺には好都合だ。
あまり多いと入りにくいし、店主とも…いや、なんでもない。
「リヴァイ、これから一杯行くが君はどうする?」
「やめておく」
エルヴィンの誘いを断り、足早に兵舎を出る。
この日だけは兵団の支給ではなく私服。
そんな格好をしても、〝調査兵団のリヴァイ〟だというのはわかってしまう。
人類最強だともてはやされるために調査兵団に入ったわけではないのに。