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呪術廻戦 -桜色の瞳-

第7章 千日紅 *



side 五条悟

「.....ふぁ.....」

伊地知が運転する車の後部座席、窓の外の綺麗な満月を眺めながら大きなあくびが出る。
ウトウトしてきた...。

「五条さん、最近お疲れですね。あくびも多いですし、車内で仮眠を取ること増えましたね。」

バックミラー越しに僕を見ながら心配そうに言う伊地知。

「うん。毎日寝不足なんだよね。ムラムラしちゃって眠れないの。」

「.....む....むらむら.....ですか....?!」

そう。ムラムラ。
桃花を僕の部屋で預かる事にして数日。
やっぱり恵は凄いよ。偉いよ。
桃花のことは恵に任せていて間違いなかった。
色々揶揄ったりしてごめん。
これ、結構しんどいわ。

悠仁のことを知った桃花のショックは大きくて食事もあまり摂らずに僕が部屋に戻ればずっとベッタリだった。
まるで子供の頃に戻ってしまったよう。

『悟...ぎゅってして...おまじないのチュウして...』

一つのベッドに一緒に横になり僕の胸に顔を埋めながら言う桃花。
子どもみたいだけれど、身体は成長しているわけでね。
柔らかい身体、良い香り、たわわな果実...。
ぁあ。これを我慢しろって毎日なんつー修行なんだ。
桃花の精神状態がこうでなければもう食べてたかも。
僕は恵と違ってお利口さんじゃない。
マテ出来ないからね。

「おやすみ桃花。大丈夫。僕がそばに居るよ。」

ちゅっと軽く額に唇を落として胸に埋めるその身体を抱き寄せる。
少しすると聞こえてくる規則正しい寝息。

「.........。」

綺麗な寝顔。
頭を撫でてさらさらの髪に手櫛を通せば甘い香りがまた鼻孔を擽る。
唇へ軽く口付けまた抱き寄せる。

今夜もゆっくりとは眠れなそうだ。
ドキドキしちゃってまるで僕が子どもみたい。


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