第19章 ヒメゴト⑤[女の子の日]
お腹が痛くてトイレに行くと血がでていた。
私憂は初潮を迎えたらしい。
周りを考えると少し遅いと思い始めていたので良かったと思った。
すぐにママに伝えると、色々準備してくれていた。
『憂おめでとう。とりあえずサニタリーショーツとナプキンはここにあるからね、明日はお腹痛くなるかも知れないけど、辛かったらお薬もあるからね、』
『ありがとうママ。準備してくれてたんだね、』
ふふっと微笑み頭を撫でられる。
『憂の身体は成長してくから、大事にするのよ?あと、もう大人になり始めてるから、杏寿郎とお風呂も卒業しないとね、』
『そっか、大人になるもんね、分かった。』
『…今日は憂のお祝いね、御赤飯炊かないと!あとさつま芋づくしね!』
ルンルンとキッチンへ消えて行く母の背中を見送る。
(生理始まった事言わないと、、、)
早く帰って来ないかなと時計を見る。
腰も痛い気がするので薄いブランケットに身を包みソファーに寝転ぶ。
うとうとしてきて、瞼を閉じる。
『ただいま、母さん、?憂は寝ちゃってるの??』
『お帰りなさい千寿郎、憂は女の子の日だから眠いのよ、寝かせといてあげてね、』
『そっか、冷やしたら大変だ、もう一枚掛けてあげよう。』
『…千寿郎は彼女でもできたの?』
『///いえ!女性は身体を冷やしてはいけないと昔聞いたので、』
あまりの出来た子過ぎて瑠火はビックリしていた。
『千寿郎は優しい子ですね、母は誇らしく思います。』
慈しむ様に微笑み頭を撫でる。
『っ、勉強してきますね!///』
照れてしまい急いで上へあがる。
槇寿郎が帰って来て憂の寝顔を見ている。
『ついこの間まで赤ちゃんだと思っていたのに、早いなぁ、グス』
『槇寿郎さん、元気に育っているんですよ?それにまだ結婚する訳じゃないのに、』
『そうだな、アイツらの為にもこの子の成長を見届けてやらないとな。』
大きな手が私の頭を撫でている。
周りの子はパパが嫌って子多いけど私は違う大好きなパパだ。
『ん、パパ?お帰りなさい、ふぁー』
いつの間にか毛布が3枚。流石に暑かったのかほっぺが赤くぽかぽかしている。
『うちの娘が愛らしいっ!』
パパ強面なのに、可愛い。ママが後ろで悶えていた。