第35章 昼想夜夢
「朱里…」
「んっ…のぶながさま…?」
「愛してる。寝ても醒めても貴様のことばかり考える。俺は貴様のことになると、とことん愚かになるようだ…好ましいことに」
愉しげに口角を上げて笑う信長様に目を奪われていると、激しく腰を揺さぶられる。
限界まで膨張したモノが膣壁を擦るようにして激しく抜き挿しされると、敏感になった身体は堪らずガクガクと快感に震え出した。
「いやぁっ…まだ…だめですっ…やっ、待っ…ああっ…」
「悪いが、その願いは聞いてはやれぬ。俺ももう…」
苦しげに息を吐きながら、最奥を突き上げるように深くまで穿つ。
亀頭の先が子壺の入り口にごちゅっと当たった瞬間、腰から背にかけて痺れるような快感が這い上がる。
身の奥がカッと焼け付くように熱くなり、息苦しささえ覚えた。
肌を打つ乾いた音と寝台が軋む音
敷布が擦れる衣擦れの音
混ざり合う淫らな水音 乱れた呼吸の音
あらゆる音が混じり合い、合わさって、打ち寄せては引いていく波のようだった。
「くっ…朱里っ…」
「のぶながさまっ…」
互いに確かめるように名を呼び合って、引き寄せられるように唇を重ねる。獣が獲物を貪る時のような荒々しさで何度も舌を擦り合わせては互いに深くまで求め合った。
「んっ…ふっ…うぅ…」
上でも下でも充分過ぎるほど感じさせられて、深い悦楽に酔ってしまった身体はもはや自分では制御できなくなっていた。思考も上手く定まらなくてふわふわと宙に浮いたように頼りなかった。
このまま何も考えずに、ただ押し寄せる荒波のような悦楽に溺れてしまいたかった。
「あっ…んっ…もっ…イっちゃ…あぁ…」
「っ…くっ…朱里っ…はっ…」
びゅっ…びゅくびゅくっ…びゅるっ…
先んじて高みに上り詰めた朱里のナカが男の精を求めてきつく収縮するのに合わせて、信長もまた本能の赴くままに己の欲望を解放する。
絶頂の余韻に震える朱里の身体を強く抱き締めながら最奥へと精を放った信長は、愛する女を独り占めできるこの瞬間にこの上ない多幸感を感じていたのだった。