第23章 怪我の功名

確かにそうだ。
今宵は安静に、と言ったのは私。
それなのに『早く挿れて欲しい』なんて、どの口が言えようか…
あぁ…でも、もう我慢出来なくなるほど感じてしまっているのに…
信長様が欲しくて堪らないのに……

「こら、そんな顔をするな」

自分の欲と理性が心の内でひどく葛藤し、そんな自分を持て余していた私はきっとひどく悩ましい顔をしていたのだろう。
ピンっと額を指で弾かれる。
甘い痛みは、弾かれた額だけでなく胸の奥までじんわりと広がった。

「っ…痛い…」

「こんな時にそんな顔をする貴様が悪い。分かってるのか？俺はもう…貴様が欲しくて堪らないのだ」

下から押し付けるように腰を突き上げられ、硬くなった亀頭の先が花弁の間にぐりゅっと埋まる。

「んああっ…」

「くっ…朱里、そのまま腰を落とせ。貴様が挿れろ。っ…もう、待てん。早くしろ」

切羽詰まったような余裕のない信長様の声に、身体の奥がかあっと熱くなり、腰がズクンっと一気に重くなる。

自分からなんて恥ずかしい…でも…私だって、もう待てない。早く…早く信長様が欲しい…

ーじゅぶっ…ぐちゅっ、ぐちゅうぅ…

「ひっ…うっ…」

「ゔっ、ぐっ…あぁっ…」

ゆっくりと腰を落とすと、花弁を割り開くようにして熱い塊りが私のナカへと呑み込まれていく。
ずぶずぶっと泥濘みに沈み込むように容易く埋め込まれていく一物は、挿入りながら更にぐぐぅっと質量を増してくる。
内側から広げられるような感覚に息が詰まり、一瞬動けなくなった私の腰を押さえた信長様は、次の瞬間、一気に下へ引き下ろした。

ーぐじゅうぅ…

「ひっあ"あ"ぁぁ…」

ひどい圧迫感と亀頭の先が奥の口を突いた刺激で身が震える。
腰から下を襲うあまりの快感に身を保てなくなった私は、信長様の胸元に手を付いて堪えようとしたのだが、逆にその手を信長様に引き寄せられてしまった。
そうすると余計に挿入が深まって……

「っ…あんっ…や、深いぃっ…奥っ…当たって、んっ…やっ…」

「っ…は…このままでも良いが…動け、朱里。俺をもっと満足させよ。できるだろう？ん？」

キュッと胸の尖りを摘まれる。

「やっ…それ、ダメっ…一緒にしたら…んっ…痺れちゃ…あっ…」

「ほんに可愛いな、貴様は」

ーちゅうぅ……

揺れる乳房を下から捕らえて、その先端の赤く熟れた実に唇を寄せて強く吸った。