第3章 弐 自分の未来
あっという間に時間は過ぎ、日が暮れかかっていた
「勇紀、着替えたら先に帰ってて良いぞ、には話がある。少し良いか?」
「わかった!先行ってるね」
真面目な話と言う事はなんとなく感じていた
道場で正座をし向かい合う
「明日で十六になるな。」
『あ…』
新たな型の練習に夢中ですっかり自分の誕生日を忘れていた
「それで、そろそろ将来の事とか考えてるんじゃないかと思ってな」
『私の…将来…』
(、私はいつでも待っているよ)
帰り際にお館様が私に掛けた言葉だ
あぁ、やっぱり私は鬼殺隊に入りたい
(ーーーーーー鬼になれ…)
そしてこの夢の続きを知りたかった
鬼殺隊に入れば何か分かるはずだ
でもそれは父を悲しませてしまう
どうしてもそれが引っ掛かり心の奥に仕舞い込んでいた
『あの、少し考えたいから先に帰っててくれない?』
「…そうか、先に帰ってるぞ。鍵はかけておいてくれ」
『分かった』
ガチャ…
扉を閉めると静かな道場で一人考え込む
『はぁ…』
数日前、母との会話を思い出した
「はよく我慢しちゃうから、せめて将来は自分に正直になって欲しいわ」
『でもお父さんを悲しませちゃう…』
「大丈夫、私は貴方の味方よ」