第7章 睦 柱
屋敷に近づくとカナエと似た蝶の髪飾りを付けた女の子が玄関先で箒をかけていた
「おかえりなさい、姉さん」
「ただいましのぶ、この方は雪柱のよ」
「初めまして」
カナエに似て可愛らしい女の子だ
だがカナエのようなおっとりとした雰囲気はなくしっかりした子に見えた
妹ながらにカナエを支えているんだろうな…
『初めまして、しのぶ』
屋敷内を案内してもらい私の内診をした
勿論問題はなかった
柱は忙しいが定期的に来て欲しいとのことだった
その後はしのぶも手が空き、三人で薬について話が盛り上がってしまい帰る頃には日が暮れかけていた
カナエは療養中の患者を診るとのことでしのぶが見送ってくれた
『じゃあまたね』
「あのっ」
踵を返すと私の羽織の袖を引かれた
「姉さん、あんな感じなので…よろしくお願いします」
少し悲しそうな顔をして私にお願いをするしのぶに私は自分の弟を重ねた
『分かった、でも大丈夫。お姉ちゃんなんだから』
まるで自分に言い聞かせるように伝えた
「はい、またいらして下さいね」
『もちろん、今度は生姜の佃煮持ってくるよ』
「ふふ、ありがとうございます」