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わたしは、この日のために【鬼滅の刃】

第11章 柱合会議


「柱が一同に揃うのはこの機会を逃すとなくてな…その」
杏寿郎が申し訳なさそうな顔で言い澱む。
「煉獄は地味に反対しやがったんだが、俺たちがお前の連行を求めた」
ピシャリと派手な宇髄が言った。
「愛さんに二、三聞きたいことがございまして、それを柱の皆様にも判断してもらって、あなたのこれからのことを決めようと思っています」
胡蝶が初めて口を開いた。

何だかまずい雰囲気だなということだけは感じ取ることができた。
わたしが何かしたのだろうかとぐるぐる頭を巡らせる。

はっ!まさか…使い物にならなさすぎて除名…とか?
情けない無様な姿を晒したことには間違い無いけど、そんなに早く見限られてしまうの…?

「まぁ、まずは目の前の炭治郎くんが起きてからになりますけどねぇ」
みんなの目が炭治郎に向く。

その気配を察知して、隠がやってきて、炭治郎を起こしにかかった。
そして、ボロ雑巾のような状態の炭治郎が目を覚ます。

そこからは言わずもがな、な展開だった。
不死川がなかなか過激なことをしていたが、禰豆子は耐えた。
炭治郎も何とか首の皮一枚つながった。
愛は柱たちの威圧感や空気に圧倒され、何も口を挟むことができなかった。
自分が口を挟んでもややこしくなるだけ、というのもわかっている。

そして、今度は愛の番らしい。
いつまでも杏寿郎の腕の中にいるわけにはいかず、何とか一人で座り込んでいた。

「次は愛の話だね」
御館様が柔らかい声で話し出す。

「愛にここに来てもらったのは、今回の那田蜘蛛山任務での発言についてだ。…しのぶ」

「はい、わたしは鎹烏からあることを伝えられました。愛さんの鎹烏です。毒を使う鬼がいる、との情報でした。
あのときは可能性があるというだけのあいまいな情報であったのに、愛さんは断定してきました。まるで、初めから知っていたかのような」
つらつらと胡蝶は語る。

「うん…じゃあ、義勇」

「あのとき…炭治郎が十二鬼月に遭遇していると言われた」
義勇の説明はいまいち要領を得なかったが、端的にいうと
あの段階でなぜ、十二鬼月があちらの方向にいて、炭治郎が戦っているということがわかったのかと問われている。

知り得ないはずの情報をなぜ知っているのか。
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