第7章 鬼舞辻無惨
と杏寿郎が出て行った小屋の中では柱たちが話していた。
不:「まさかあのガキにあんなことがあったなんてよォ。俺の親父に負けず劣らずのクズ親父だったなァ。」
胡:「怜さんはさんを盲信しているだけかと思っていましたが、そうではなかったようですね。だからといってさんと馴れ合う気はありませんけど。」
甘:「怜ちゃんがまだ幼いのにあんな過去を持っていたなんて…それなのに腐らず健気に頑張っていて、偉いわ」
小:「あの医者の心の中が見えない笑顔が嫌いだったが、きちんと感情を出すこともできるようだな。それがわかっただけ今日は良しとしておこう。」
時:「怜って誰なのか覚えてないけど、さっきの話は酷かったな。」
冨:「…」
宇:「冨岡はいつも地味だなぁおい。だがあんなことを娘にさせるなんて俺は派手に許せねぇな」
悲:「9人なら"1人くらい"守れると仰っていたのがずっと気にかかっていたが、お館様はこのことを予想していて、の名だけを出していたのかも知れぬ…やはり、すごいお方だ…南無…」
その日結局鬼舞辻無惨が現れることは無かった。
柱たちはお館様に報告をしていた。
産:「そうか。鬼舞辻は現れなかったか。もしかしたら、もうそこに目的の者が居なかったからかもしれないね。」
宇:「目的の者…?」
産:「そうだよ、天元、鬼舞辻の目的の者は恐らく、怜だ。」
:「!?…怜が…?」
産:「そうだよ、。」
杏:「怜は今まで鬼殺隊とは関係が無かった!鬼舞辻に狙われる理由がない!」
産:「そうだね、杏寿郎。でも一つあるんだよ。みんなは怜の能力を知っているかな?」
小:「能力?」
:「怜はある程度近くにいる者が数時間後に負う怪我を予知することができます。それ故、私は確実な治療を施すことができていました。」
産:「その能力は、誰でも持っている者ではない。だから鬼舞辻は怜を特別な血の持ち主だと思っている。そこで怜の産まれた村に探しに行ったんだと、私は思っているよ。そして…」