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夢見る乙女の鎖

第3章 第二章


「おはようございます」


その後バラバラに家を出て
CCGに入る

Rcゲートを通り他の捜査官達と挨拶をする
自分の与えられた課に行き鍵を回すが

カチャリと音が鳴らない

(…誰か、いる?
でもここの鍵は私しか持ってないはず)


少しの恐怖と不安を募らせ
ゆっくりドアノブに手をかけ引く


「なんでここに貴方が居るんでしょうか…」


チラッと部屋を見ると電気をつけ
デスクに座ってファイルを読み漁っている旧多一等が居た

この人昨日来たばかりじゃないか?と
ジト目で相手を見つつ部屋に入る


「おや、おはようございます
篠原三等」


また張りつけたような笑顔でこちらを見る


「鍵は私しか持ってないはずですが」


「知らないんですかぁ?
予備の鍵くらいあるに決まってるじゃないですか」


ニヤニヤと笑いながら
普通ですよ?と鍵をつまみこちらへ見せてくる

(シンプルに腹立つこいつ)


「それで?何か御用があったのですよね?」


「あは、御用はあったんですけどー
ちょっとおひとつ宜しいですか?」


「何―」


何ですか、と云う言葉を言いかけた途端
二の腕を強く掴まれ無駄に整った旧多の顔が近くまで来ていた

突然の事で目を瞑ると
声を少し低くした旧多は

「なぁんであの有馬特等の匂いが貴女からするんです?」


「に、匂い?」


「とぼけちゃって、僕がなんなのか知ってるでしょ」


「その話はぶり返さないって約束だったのでは?」


「まぁまぁ、それで何故です?」


「貴方には関係ない事です」


「強気ですねぇ、いいんですか?
そんな事言って」


そう言うと旧多はの頬を撫で親指で唇をなぞる
びくっと動くの反応に気分を良くする


「確かに、貴女があの人と何をしてようが
僕に支障はないし関係ありません」


「じゃあ-」


「ただムカつくんですよねぇ
貴女みたいな地味な女が他の男の所に行くの」


(じ、地味な女!?)

軽くショックを受けつつも旧多を睨み続けるが
鼻で笑うように蔑む目を向けられ目を逸らす


「今日の夜21時待ってますね」


旧多は耳元でそう囁くと
一つのファイルを持ち「要件はこれですので、それでは」と
微笑みをに向けると

ドアを閉める音が
静かな部屋に広がった
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