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夢見る乙女の鎖

第3章 第二章


翌朝

は目の下に隈を作っていた
洗面台で自身の顔を見ながら溜息をつき


(結局眠りが浅くてあんまり寝れなかった)


寧ろ無防備に寝れる方が凄い、とつけ足し
顔を冷たい水で洗う
水が髪につきぽたぽたと雫が落ちる



「おはよう」


「っ!!?お、おはようございます!」


突然気配もなく後ろから声をかけられ
思わず声が裏がえる

声の主は寝癖を大量につけた有馬だった


「す、凄い寝癖ですね」
(あんな静かに寝ていて寝相も悪くなかったのに…なんで?)


「うん、いつも
面倒臭いし治し方分かんないからそのまま出勤したら
郡は怒りながらも治してくれるから…楽」



宇井特等はお母さんか?とは心の中でツッコミつつ
苦笑いを有馬に向け


「私が治してもよろしいですか?」


「え?出来るの?」


「宇井特等の様にいくかどうか分かりませんが
一通りは」


「…じゃあお願い」


そうゆうと有馬をソファに座らせ
霧吹きとクシを持って行く

(あの有馬特等の頭…ミスは許されないっ)


キリッとした顔立ちをし
丁寧にとかし霧吹きをかけを繰り返し
ドライヤーをする


そして数十分後
は額を拭い一息つく


「出来ました!」


自身のカバンに入っていた小さな手鏡を有馬に渡し
確認をさせる


「ありがとう」


有馬はの方を向き軽く微笑みお礼を言う


「い、いえ!お礼だなんて
昨夜の恩返しということに…ならないですかね、あはは」


「恩返し?俺何かしたっけ」


「泥酔してた私を介抱?してくださいましたし
お風呂まで」


「そんな事で篠原は恩を感じるの?」


よく分からないと言わんばかりに頭に?を浮かべ
有馬はに問う
は肩を落とし元々心の広い方なんだな、と自己完結する


「取り敢えず恩返しと言う事で!
支度して早く仕事行かないと遅刻しちゃいます!」


そう言いせっせと忙しなく身支度をしていると
有馬はの手首を掴み


「今度からが俺の寝癖治してよ
恩人からのお願いね」


「…へ」
(な、名前…)


「いい?」


「え!?あ、えっと、ひ、暇があれば」


「うん、じゃあ支度しよ」


「え、あ、は、はい」
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