第14章 貴方と共に$(煉獄裏夢)
$$$
「澄みきった空といい、祝言日和だな」
「えぇ、綺麗な満月ですね」
那岐が日中に活動出来ないというのもあって、柱達も夜にお祝いに来てくれたのだ。
季節は夏。
蛍火の輝く月夜。
「那岐……」
「杏寿郎様…///」
にこにこと微笑む新郎新婦。
「なぁ、煉獄。めでたいのは分かるんだけどよぉ…」
「む?どうした?宇髄」
「いやいや、どうしたじゃねぇだろ。来賓が俺以外、全員酔い潰れてんじゃねぇか」
酔い潰れた柱たちが広間に転がっている。
「うむ、皆存外に弱いのだな!」
「いや、お前が異常だわ」
さっき、一樽呑んだろと宇髄が笑う。
「何と!」
杏寿郎様、楽しそう。
自然と那岐の顔も綻ぶ。