第9章 手に入らずとも (宇髄裏夢)
湯浴みをする↓
「まずは湯浴みですね」
「風呂か?」
「えぇ。昨夜、不死川様がいらっしゃいましたから、用心もかねて。宇髄様のお父様ですもの、当然鼻も利くのでしょう?」
「ああ、一応忍の家系だからな」
浴衣一式を準備し、那岐が立ち上がる。
「じゃあ私は湯浴みをしてきますから…」
「おう!何なら一緒に…」
「入りませんからね」
「何だよ、ツレねぇな?」
「宇髄様と一緒に入ったら逆上せちゃいますもの」
「ん?どういう意味だ?」
ニヤニヤしながら問いかけてくる宇髄に。
「絶対触ってくるじゃないですか」
「そりゃ当然だろ」
後ろから宇髄に抱き締められ、さわさわと胸をまさぐられる。
「ちょっ…やめて下さい、宇髄様」
「あ、それ」
「何ですか?」
「今日一日宇髄様禁止な?」
確かに嫁の立場で苗字呼びは良くないのかもしれない。
「……では、天元様?」
「天元!」
「じゃあ旦那様で」
「おい!……いや、悪くねぇな」
「はいはい、では失礼しますよ」
そう言って、部屋を後にする那岐。
→湯浴みを覗きに行って、返り討ちにあう。
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