第8章 鬼滅 誕生月を迎えられた貴方へ捧ぐ 宇髄裏夢
余韻に浸っている那岐の横に寝転がり、抱き寄せる。
くん。
「どうした?」
「宇髄様の匂い、ほっとします」
へにゃっと緩んだ顔で笑う那岐。
「おまっ…///」
「ふふ。暖かいです」
俺の胸元で恥じらいながら笑う彼女。
「ほら。好きなだけ嗅げよ」
くん、くん。
「品の良い香水の匂いがします」
「ああ、自家製のヤツな。あとで分けてやるよ」
よしよしと頭を撫でてやる。
「ありがとうございます。宇髄様」
「お前いつまで俺のこと苗字で呼ぶ訳?」
「お嫌でしたか?」
「どうせなら、名前で呼んで欲しいもんだな」
「えっと…天元様?」
「それじゃあ、三嫁と一緒だなぁ」
「じゃあ、天元さん……ですね。……大好きです」
二回戦と行きたいところだが、彼女は限界のようだ。
「俺もだ那岐。愛してる」
二人で抱きあって眠りにつく。
ああ、俺。今幸せだ。
満ち足りた気持ちにひ浸りながら、天元は目を閉じた。
-了-