第2章 訓練兵団
惨劇の日から一週間後、私は訓練兵になった
入団式の日
「貴様は何者だ!」
上官から質問が浴びせられる
「はっ!ウォールマリア シガンシナ区出身 リア・ラシュケルトです!」
質問は続く
「ラシュケルト!貴様は何しにここへ来た⁉︎」
「巨人を殲滅し、人類の勝利に役立つためです‼︎」
急に頭を抑えられる
「それは素晴らしいな‼︎貴様は巨人のエサにでもなってもらおう」
「二列目後ろをむけ!」
・・・通過儀礼が終わり夕ご飯の時間になった
席に座って食べていると
「リア?・・」
隣に座っていた子に話しかけられた
「そうだけど、あなたは?」
彼女はちょっと驚いた顔をして
「もしかして覚えてない?昔、リアがトロスト区にいた頃に家が近所で一緒に遊んだけど・・」
「えっ!まさかエイベルなの⁈」
「うん。久しぶりだね」
エイベルは私がトロスト区にいた頃の親友でよく一緒に遊んでいた
「・・にしてもエイベル、昔とずいぶん変わったね。長かった髪も短く切ってるし、背も追いぬかれたし」
「そりゃあ、何年も経ってるから当たり前じゃない、髪だって訓練の邪魔になると思って切ったの」
「そっか・・」
「そういば、叔母さんは元気?」
その質問をされた瞬間、脳裏にあの日の光景が蘇る
「リア顔色が悪いよ?大丈夫?」
混乱して答えることができない
私の様子を見て何かを察したのかエイベルは
「・・・ごめん、聞いたらいけない質問だったみたいだね」
「ううん、いいの本当のことだから。心配かけてごめん」
・・そんな会話をしているうちに夕ご飯の時間が終わった