第51章 甘えさせ上手と言われたい ✳︎✳︎ +
「いや、そろそろこちらを向いてほしいなと思ってた所へ君が丁度振り向いてくれてな」
「と言う事は頃合いがぴったりだったんですね」
ふふふ、嬉しいな。私は口元を緩ませながら彼に一つ小さな口付けをする。
「次はどうすれば良いですか?」
「無論、これだな」
左頬が杏寿郎さんの右手でそっと包まれる、ゆっくり撫でられながら彼が口付けをくれた。ちうと軽く触れ合わった後は舌が差し入れられ、上下の歯列がじっくりと味わうように辿る。
気持ちよさを感じ始めた所で。寝巻きの合わせから今度は大きな左手が侵入した。彼に触れて貰って少しだけ大きくなった膨らみが包まれて撫でられる。
杏寿郎さんがここを触れるだけで。小さな乳輪が主張するようにピンと硬く大きくなった。
「ん、きょうじゅ、ろうさん。気持ちいい…あ、ん」
「ここもいつも通り…しっとりして、いるな」
乳房に触れられている左手はそのままの位置を保ち、私の頬を撫でていた右手は体の曲線に沿って下へ下へと伸びていく。
恋人の手がこうやって動くだけでも、簡単に反応する私の体はすっかり杏寿郎さんの思うがままだ。
下腹部の更に下にある小さな入り口も、彼に抱きしめてもらっている時からずっと反応していた。
ぬるりとそこを満たしているとろとろの雫を、指で掬い取られてしまえば自分の意識とは関係なく、条件反射のように動いてしまう。
せっかちな杏寿郎さんだけど、いきなりはいってくると言う事はあまりない。とろとろと静かに雫が溢れ出る穴を丁寧な手つき撫でるように触れてくれる。
ほうと息がこぼれる心地よさだ。
それを証明するように私の体からはまた透明な液がとろとろと流れ出て行く。