第47章 心炎八雲、甘い色香に混ざり合う ✳︎✳︎ ＋

〜七瀬から見た景色〜

「まずはここからだ」
「……んう」

顎を掬われ、彼から届いた優しい優しい口付けを受け取る。
これだけで私は蕩けてしまう。
だって、杏寿郎さんがいつも気持ちを込めて口付けしてくれるから。

「本当に君は…よく…はぁ…頑張ったぞ」
「ありがとう…ございます…ん…」

口付けが軽いものから深いものへと変化する中、お互いの衣服は取り払われ、あっという間に裸になる私と彼。

「おいで、七瀬。今日はここだ」
「ここですか？」

手招きをされて、座らされた場所は彼の太もも。よくわからないまま、上に乗ってみるのだけど……。

「すまんな、前を向いてもらえると助かる」
「え…前ですか…」

ああ、と頷かれた後にくるっと回される自分の体。背中の傷を一度撫でられた後、柔らかな唇が当たった。

少しくすぐったいけど、心地の良い感覚だ。余韻を味わっていると、逞しい両腕がお腹に回される。

ほっと息をつくとお尻に当たったのは少し湿った彼の昂り。
うわあ……とドキドキしていると、左の胸の先端がきゅっと摘まれ、擦られた。

「あ……はぁ」

声と一緒に息も吐き出すと、彼の手がまた動く。

「ん……え…そこも…？」
「うむ、ここはいつも通り、ほぐさずとも良さそうだ」

太いけど、長くて綺麗な恋人の指が侵入しているのは、とろとろの蜜でいっぱいになっている下腹部の入り口だ。

グチュリと艶やかだけど、いやらしい音。それが響くと、自分の背中がゆっくりしなる。

「ん……気持ちい……」
「そうか…」
「え……どうしたんですか？」

戸惑った私は後ろを振り向いた。彼の動きが止まってしまったから。