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【鬼滅の刃】闇を照らして【煉獄杏寿郎】

第10章 潜入 *



宇「おぉ、さすが胡蝶。上手く化かすなぁ!」

千「月奈さん!?どうしてそんな恰好に…!?」

しのぶと蜜璃に部屋から連れられて現れた月奈は、髪もボサボサですっぴんどころか汚れた化粧をしている。着物は先ほどしのぶが汚した着物を身に着けている。門の前で話していた天元と千寿郎の反応は正反対だ。

し「宇髄さん、くれぐれも月奈を危険な目に合わせないようにしてくださいね」

蜜「月奈ちゃん可愛いんだから、何かあったら私も駆けつけるわ!」

「大丈夫ですよ、私も一応隊士ですから。任務頑張ってきますね」

武器は持っているか?と天元に確認され、月奈は着物の袖を少し捲る。光る切っ先がちらりと見えると天元は頷く。

「千寿郎さん、心配しないで。初任務頑張ってきます。杏寿郎様も天元様も一緒だから安心ですよ」

千「そのような恰好で初任務ですか?音柱様の格好が普段と違っているのも任務の為ですか?」

月奈も普段から見ている格好と違う天元に驚いていた。私を売る女衒の役割だからだろう、いつもの派手な化粧や隊服ではなく、髪を下ろし着流した姿になっている。

(予想以上の美丈夫で驚きを隠せないわ…千寿郎さんの戸惑いもよく分かります)

宇「俺がこの役割じゃなくても良かったんだが、煉獄はなぁ…月奈がこの役割だと分かったら派手にうるさいだろ」

千寿郎以外の人間は、安易に予想がついて「宇髄さんが適任」と頷く。

宇「ま、お前の兄も一緒だからよ。心配すんな無事に帰すさ。んじゃ行くかぁ」

ワシワシと千寿郎の頭を一撫でしてから、月奈を肩に担ぐ。しのぶは眉を顰めたが、役割としては正しい行動かと溜息をつく。隣で青褪める千寿郎に蜜璃としのぶは「大丈夫」と声をかけた。

し「帰りを待ちましょう。月奈を送り込む目途が立ったということはあと数日で諜報を終えるでしょう」

女衒役が天元ならば、客役は杏寿郎。花街に送り込まれる女は、つまり遊女役。

15歳の月奈は所謂〔留袖新造〕となり〔振袖新造〕にはならない。既に客を取らなければならない状況で見世に売られるということ。

つまり、他の客に買われた場合は…

想像してしのぶはゾッとしたが、皆を信じて待つしかないと考え直して無事の帰還を祈った。
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