第17章 愛月撤灯

「も、だいじょ、ぶ…だもん…」

震える声で訴えて、睦は
腕をスルリとほどいた。
その手を首から滑り込ませ、俺の素肌を辿る。

「…大丈夫じゃねぇよ」

小さくかぶりを振りながら
更に俺をはだけさせた。
…何してくれてんだ。
我慢できなくなんだって…
ほんとこいつ手に負えねぇな。
優しくしてぇのに。

「…いい、の」

まだ言うか。

「何の意地だよ…。
ほぐさねぇで挿れたら、いっつも泣くだろ…っ」

もっとゆっくり愛でるはずだったのに
睦があんまりにも求めてくるから
もうそんな気が削がれた…
自分の腰を少しだけ持ち上げて
その隙間から手を差し入れる。

…ほら、こんな濡れ方じゃ全然足りねぇ。

蜜を誘い出すようにナカを擦り
額を押し付けて、間近で反応を見る。

「んふ…っ、は、あん…」

慣らすようにぐるぐるとソコを大きく押し開き
抜き差ししていると
頬の赤みを濃くして息も上がって行った。

弱々しく俺の肩につかまって
逃げもせず、ただ喘ぐ睦が
可愛いのに色っぽくて
その艶やかな姿に俺の熱も上がる。

「睦…」

名を呼ぶとふわりと目を開き
とろけた瞳で俺をとらえた。

「…ん…ぅんっ…あ、ふ…」

余裕のなさそうな眼差し。

「…気持ちいいの…？」

わかり切った事を訊いてみる。

「…きもち、い…」

わかり切った事を聞きたいから。

俺で気持ちよくなってる睦が
更に俺の欲を煽るんだ。
可愛くて、愛しくて…。
ずっとこうしててやりたくなる。

しばらく続けると
ぬめりが強くなりぐぢゅっと水音も立ってきた。

睦は背中を反らし始め
昇り詰めていくのがわかる。

「ぁあ…、んんっ」

「睦…イきてぇか…？」

訊かれた睦は
力無く首を横に振った。
…あれ？イきたくねぇと…？

「…やっ…あ、天元の…で…」

………

「睦…お前…」

「ん、やんっ！」

ズッ、と音を立てて指を引き抜いて
自分の猛りを唐突に突き入れた。

「いッ！ああぁ！」

目を見開いて悲鳴のような声を上げる。
びくんと大きく跳ねて、ガクガクと震え出す体。