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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第52章 スルタンコラボ更に追加 〜睡蓮の願い〜






私みたいな他所者にも
本当にみんな分け隔てなく接してくれる。
私もそれを返せるようになりたい、
と、そう思っているのは本当だよ?
ごめんね…

「ちゃんと天元の隣に立っていたい。
胸を張れるようになりたいの。
だから私、今からお勉強するわ」

腰にあった腕を無理やり引き剥がし
彼の胸に手を突いて立ち上がった。

「おい待てって…!」

距離を取った私の腕をうまく掴み引き留める。
咄嗟の事で
私は彼の肩に手を突きバランスを取った。
…よく、雪崩れ込まずに堪えたものだ。

「あっ…ぶないなぁ…!」

「お前…
俺の誘いを断る権利があると思ってんのか」

心底わけがわからない、
天元の目がそう言っている。
彼からすれば、私が
王子である自分を拒む理由など見当たらず
不思議で仕方がないと言った所だろう。

「天元はまた明日から公務でしょう?
大変なんだから、しっかり休まなくちゃ」

「ここで睦と休む」

「私は休まないわ、
まだやる事が山のようにあるの」

「明日からまた会えなくなるんだぞ?」

「そうね…淋しいけど仕方ないわ」

「仕方なくねぇだろ!
ここは別れを惜しんで
甘い夜を過ごすとこじゃねぇのか」

「この先の公務に同行しても
恥ずかしくないような人間になってみせるから
呆れないで待っててね!」

「俺お前にそんなこと強いたか?
お前は何にもしなくたって民たちに愛されてるし
余計な知識なんかなくても
睦の目線で物事を見て
皆の役に立ってるじゃねぇか」

私の腕を強く掴み
どうにか説得しようと試みているようだが…。

「知らない方がいい事があるのは知ってるわ。
だけど今回のは、知らない事が罪になるのよ。
よりよい暮らしのためになるんなら
私はできる事を精一杯やりたいの。
皆が笑って…っていうのは無理でも、
それに近づけるようにしていきたいの、
だから…」

私は天元の手をやんわりと退かすと

「天元のためにと思って
私がんばるね」

にっこりと笑顔を向けた。



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