第48章 .☆.。.:..卒業*・°☆.
「この服、気持ちいいね…あったかいし、」
「…俺より?」
「は…?」
「俺の方がいいだろ…」
「ふふ…なに言ってるの…?」
もしかして、服と張り合ってるのかな。
ヘンな人…
「先生の方が、いいに決まってる」
当然だとでも言いたげに先生はまた
キスを深めた。
這い上がって来る掌が
思わせぶりに、ゆっくり腰を撫でる。
「…っふ、」
思わず息を詰めると
「…睦、こっち見てろ」
お前を抱くのは俺だからと目で語った。
わかってる…そうじゃなくて…
「先生だって思うから、
気持ちよくなっちゃって…怖いんだって…」
「…なんてこと言ってくれんのお前」
「だって…ほんとだもん」
「そうかそうか、ほんとなのか………えー…?
やべぇな…ここまでとは思わなかった…」
先生は私の上にぽてっと落ちる。
…『ここまで』ってなんの事だろう…?
脱力したのに、それほど重たくないのは
先生が気を遣ってくれているからで…
だけど何となくあの重みを感じたかった私は
両手を広い背中に回して
ぐっと自分の方に引き寄せた。
「おい、潰れるぞ」
「ん…潰れたいの…」
「なに?」
「先生の、重さ…好きみたいで…」
「睦…可愛すぎるけど、どうしたの?」
「わかんない…けど、
今すごく先生のこと好き」
「なんでそうなった…急だな」
大歓迎だけど、と続けた先生は
優しいキスをくれる。
私はその首に腕を回して抱きついた。
先生も、私の顔の両脇に肘を突き
頭を抱え込んでキスに耽る。
強く圧しつけられる腰に
さっきまでの熱が蘇って、私の胸を熱くさせた。
期待している自分が恥ずかしくて、
なのにやめられないキスに
身体は疼き出す一方だ。
「睦、眠らせてやれねぇかも…」
そんな先生のひと言にも
笑顔で応えてしまう私なのだった。
少し先の事よりも、
今の事で精一杯…
なんて言ったら、
先生に叱られてしまうだろうか…
☆彡