第4章 幸せな日々よ永遠に
「店長さん、注文してないものがありますけど」
『私からのサービスです』
並べられた飲み物とパフェ、そして、サンドウィッチとピザ。
店長さんは口元に人差し指を添えると“内緒ですよ?”
そう、小さな声を落として厨房に戻って行った。
『あの人は、この店の店長か?』
「うん、私の事小さい頃から知ってる…ってブンちゃん?」
『んー、んー』
「どしたの、んな難しい顔して」
『んー、俺もイチゴパフェにすれば良かったなーって思ってさ』
視線は、私のイチゴパフェ。
…ーーあぁもう、可愛いなぁ。
「ブンちゃん、あーん」
『あーん』
ブンちゃんは普通に口を開けて私の愛を受け取ってくれた。
『あ、やっぱうめぇ。芹佳もチョコ食う?』
「食うー」
『ほい、あーん』
「あー」
私は、口を開けてブンちゃんのスプーンに食い付く。
そんな中、赤也んの一言。
『…珍しい』
『あ?何がだよ赤也』
『ブン太先輩が他人に食い物あげてる』
『失礼な奴だな。たまには餌付ける側もいいだろぃ?』
「…餌付けって」
『何、俺に餌付けられんの嫌?』
「いや、むしろ大歓迎」
餌付け、餌付けか…。
…んじゃ、私は…周助を餌付けしよっかな!
「と言うわけで、周助。あーん」
『え?』
突然の私の行動に、周助は一瞬驚いたように目を見開いた。
けど、それは本当に一瞬だけで、次の瞬間には、
スプーンの上のパフェは周助の口の中にin。
『…女の子って、本当に甘い物好きだね』
「甘過ぎた?」
『ううん、甘いのは嫌いじゃないよ』
「今度、ケーキ作って持ってくね。お菓子作りは得意なんだよ?」
『うん、楽しみにしてるね』
にこりと笑った周助に私の心臓が高鳴ったのは言うまでもない。
…やられたぜ、周助に。
餌付しちゃお★
(念願のあーん!満足です)