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DREAM or REAL【テニスの王子様】

第1章 この出会いに感謝をしたい



『地を見せてくれたんだから、あたし達もう友達でしょ?』

「何、その変な定義」



友達なんて要らない、人との関わりなんて面倒臭いことばかり。

そう思ってたのに、私の世界を見事に打ち壊してくれたのはーー



『と言うわけで、芹佳?』

「何よ、…紗耶」



初めて出来た、“友達”と言う存在だった。



『友達になったって事で、あたしと一緒に腐女子道歩んでみない?』

「発言が唐突過ぎて意味不明なんだけど」

『いや、芹佳なら確実にハマッってくれると確信してるんだけど?』

「だから、意味が分かんないって」

『取り合えずハイ、腐女子のバイブル。』



ソッ、と、私の手に乗せられたのは漫画本10冊。

題名は“テニスの王子様”…っつか、重っ!!



「ねぇ、紗耶サン。あなた今、この本どこから出したの?」

『そう言う事は追求しちゃダメよ』



いや、普通するでしょ、だってアンタ、さっきまで

何も持ってなかったじゃないッスか…!!

とにかく、ソレが私と紗耶とテニプリの出会いだった。

そして、紗耶が同じ学校だったと知ったのは次の日のこと。



「『……』」

「紗耶っ!!?」

『ふふっ、予想通りの反応ありがと』

「え!ええ!?何で紗耶がここに!?」

『やっぱり知らなかったのね?あたしが芹佳と同じ学校で隣のクラスだって』

「…それならそうと昨日教えてくれたら良かったのに」

『だって、芹佳の驚いた顔が見たかったんですもの。ソレより、テニプリどうだった?』

「…テニ、プリ?」

『テニスの王子様=tennisのprince=テニプリ』

「あっ、そう言うんだ…っつか、マジでハマッた!!何あの不二周助!すっごいカッコイイんだけどっ!!」

『よし、あたしの目に狂いはなかった。続きが家にあるから今日寄って「行きたいっ!!」



こうして、私たちの物語は幕を開けたーー。



彼女と私とテニプリと
(穏やかな世界を壊したのは初めての友達だった)


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