• テキストサイズ

DREAM or REAL【テニスの王子様】

第8章 見た夢はあまりに儚くて



「ーーごめん、なさいっ…ごめ、…なさ、っ…」

『もういい、お前が…芹佳が無事に戻って来てくれただけで…』



その後、お父様は婚約を破棄する、と言ってくれた。

けれど、私は、その婚約を自らの意思で受ける、と言ったのだ。



『いいのよ、無理しなくて』

「…その人は、お父様が認めた人でしょう?」

『それはもちろんそうだが…』

「だったら、何も不満はないわ」

『…芹佳。一つだけ言わせてほしい、今まで放ったらかしにしてたのは…悪かったと思ってる』

「…うん」

『けれど、私は一度もお前を人形だなどと思った事はないし、お前の望む形ではなかったかもしれんが、私なりに…芹佳を愛してたんだ』

「その言葉、聞けただけで満足よ。ーー私は、その人と幸せになります。けど…」

『けど、何だ。思ってる事を言ってみなさい』

「…2年だけ、“婚約”って形で、時間が欲しい」

『ーーそんなの、当たり前だろう?お前が彼と付き合って、二人でよく話し合ってそれで、結婚してもいいと思った時で遅くない』

「うん」

『芹佳の自分の目で、彼を見極めなさい』

「…ありがとう、お父様」

『どうしても駄目ならば、その時は婚約破棄をすればいいさ』



そう言って笑ったお父様に、私も笑みを零した。

ーーこんな風に笑い合ったの、初めてだね。

これからきっと、たくさん話して一緒に笑って、

そんな、本当の家族になれるよねーー。



ずっと応援してるよ
(だからあなたたちも、私たちを応援してて)



さようなら周助、さようなら皆。


でもね、私たちはあなたたちの事、

ーー絶対に忘れないよ。


皆が精一杯頑張れるように、応援してるから。


グッバイ、

My、DREAMライフ!!


/ 120ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp