第1章 アオい空…*
次の日、憂鬱な気分で入学式に出発した。
クラスの発表を見に、提示板へと歩みを進める。
もう高校なんてどうでも良くて…
あの人のいない世界で生きていくのが考えられなくて…
どうしても逢いたいと思ってしまう。
本当は、帰りたくなかった。
ずっとあの人と、みんなといたかった。
・・・・・・・・・戻りたい。
流れ落ちる涙に気づき、振り払うように頭をぶんぶんと横に振る。
忘れよう。そう心に決めたじゃないか。
ただ、最後にこれだけは届いて。
あたたかい皆が大好きでした。
青く清みきった大空へと笑顔を飛ばすと、ずっと言えなかった言葉を心の中で呟いた。
きっと、届くと信じて…
新しい教室に着くと深呼吸をして、気分を落ち着かせる。
上を見上げれば学年と組が分かりやすいように、大きく書かれた紙が貼られていた。
1年Z組。
さぁ、新しい毎日を始めよう。