• テキストサイズ

苦しみの [   ]

第9章 ep.08 不思議な気分




【ヴィンス side】




最近、可笑しい。
出会った頃は面白い研究対象が見付かったラッキーくらいにしか思ってなくて、ノムが勝手にリディアを殺そうとした時は研究対象を傷つけられてムカついた。



求めてくれる子が多かったから女性との関わりは多かったけど、良くこんな事を言われた…“貴方は私を愛してない”って…まぁ、恋人になった覚えもないけど。
正直、研究ばかりしてて愛だの恋だのはさっぱり分からない。


でも、この頃はリディアを見たり、彼女の言葉や行動で何だか暖かくて嬉しい気持ちになったり、もやっとする時がある…明らかに最初とは違うしこんな変な気持ちになった事がなかった

ないから困る。俺は可笑しくなったんじゃないかって








ミフウ
『は?変になった?』

ヴィンス
『そうなんだよ』

ミフウ
『いつも変でしょ』

ヴィンス
『こらこら、そんな事はないよ』

ミフウ
『で?何だっけ。リディアを見ると、か』

ヴィンス
『そう。どう思う?』

ミフウ
『ふーん、成る程ねぇ…なら、リディアとデートでもしてみりゃ良いじゃないか』







ミフウの何か分かったような顔が気になったけど、相談しておいて文句を言うわけにもいかず飲み込む事にして、シディと会っていたリディアを迎えに行った帰りに俺は分かるなら良いかと思って誘ってみた


ヴィンス
「ねぇ、リディア。俺ともデートしようか」

リディア
「デート?」


俺の言葉に驚くリディアは何か考えているみたいだ。
もしかして、今日のをデートだって分かってなかったのか?


ヴィンス
「良いよね?」

リディア
「え?あ、うん」


戸惑いながらも頷いてくれたリディアを見て俺は何故か安心と共に喜びを感じた。
この分からない感覚が気持ち悪い
理由が分かるかと思って船に乗った時にリディアを抱き締めてみたけど、良く分からなかった

気持ち悪さを紛らそうと研究をするけど、全くと言って良い程に捗らないし集中もできない

だから、早くこれを理解して研究に集中したい



/ 159ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp