第6章 ep.05 今度は守るよ
ヒューリの腕の中にいる事に驚いたリディアは慌てて離れようとするも、腰に回された腕に力を込められリディアは動けなくなってしまう
彼はまじまじとリディアの鮮やかに染まった瞳を見詰め
ヒューリ
「ほぉ?…ボスが捕まえろと言うから気になっていたが……ふむ、確かに…先程から思っていたが、お前なかなか良いな」
少し掠れた低い声は色っぽく響き、目を細めながら顎を摘まんでリディアの顔を上げさせ
ヒューリ
「お前に今、口付けをしたら…どんな反応を見せてくれるんだ?」
リディア
「い、やっ…離し─…ひっ」
彼の指が顎から滑るように首筋をなぞられるとリディアは怯えたように表情を歪ませ
フリント
「リディア…!」
フリントがリディアを守ろうとヒューリに拳を、ノムは短剣を振ったが彼はリディアを離して簡単にかわしてしまった
よろけたリディアをヴィンスが受け止めると顔を覗き込み
ヴィンス
「大丈夫かい?」
リディア
「ん…」
ヒューリ
「今日はこの辺で去るとするか…良いものが見れた」
力なくリディアが頷き。
ヒューリがフリントとノムから距離を取り笑みを残して消えていった。
すると、リディアは慌ててミィナの服の元へ走り…全員は彼女が灰になってしまったのだと理解した
リディアはミィナの服を拠点に持って帰えり、生地を切って常に持ち歩く事に決めた