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狂おしいほど君が好き。

第1章 誰の目にも触れないように




「だめだって…ぁっ!」

校舎の隅にある忘れられた物置教室。

「誰も来ないよ、こんな所」

そう言って恭弥(きょうや)くんは、私の耳の中を舐め上げる。

くちゅっと水音が直に耳から伝わり一気に顔が赤くなるのを感じた。

後ろから抱きしめるようにして、恭弥くんの手がゆっくりと胸を愛撫する。

「はっ、…あん!」

涙ぐんだ瞳を泳がせると、床には食べかけの私のお弁当がぽつりと置いてある。

その隣にはとっくに食べ終えた恭弥くんの弁当箱。

「何?しっかり感じてんじゃん」

「……っ」

耳元で囁かれる低くて心地よい声。

今日もこうして流される。

「やぁ…!」

口先では否定の言葉を並べても。

……ほら。


「でも、好きでしょ?」


今日も恭弥くんに堕ちていく。


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