第14章 研究と緊急招集
「緊急招集だと?!いや、だが内容が内容なだけにそれも頷けるが……そうなると瞳の色が何やら関係していそうで胸がざわつくな……あれが痣なのか?」
2人で頭を悩ませるが、答えなど出ない。
そもそもその痣の正体や効力も不明なのだ、悩んだところで解決に至ることはない。
「ひとまず緊急招集まで待ちましょう。それまではこの件は内密にお願いします。既にこの件を知っている人には、しっかり口止めをしておいて下さい」
「あぁ、承知した。胡蝶には何から何まで感謝している……明日からはうちの継子をよろしく頼む」
改めて頭を下げる杏寿郎にしのぶは首を左右に振り、もう一度肩を2度叩く。
「ここは蝶屋敷です。傷付いた剣士を癒すのを目的としていますので、そう気を遣わないで下さい。さて、私は少し休ませていただきます。煉獄さんも部屋のベッドでよければ使って休んでくださいね。あなたが倒れては、それこそ更紗ちゃんが気を病んでしまいますので」
「そうだな……では一つベッドを借り受ける!」
そうして2人は別れ、それぞれが体を休めるために各々の部屋へと移動した。
杏寿郎が部屋に戻ると、更紗は穏やかな表情で静かに寝息を立てて眠っていた。