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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第10章 裁判と約束


杏寿郎に釘を刺された後、更紗は早速、隠の待機所や裁縫所がある場所へと足を動かしていた。
すると突如背後から声を掛けられた。

「月神!待ってくれ!」

その声に反応して後ろを振り返るとこちらへと走り寄ってくる剣士の姿がある。
目を凝らし誰かと確認すると馴染みのあるその顔に自然と更紗の表情が明るくなった。

「圭太さん!こちらに来ていらしたのですね!」

目の前に到着した剣士は元下弦の鬼の任務で和解し、那田蜘蛛山での任務ではドロドロに溶ける前に無事救い出すことが出来た石清水圭太だった。

「あぁ……柱合会議で議題に上る、今回の那田蜘蛛山での仔細報告の為に呼ばれた。なんでも軽傷の剣士数人から話を聞きたいらしくって……でも俺は軽傷じゃなかったはずなんだ。繭の中で溶けていく自分の体見てた」

自身の体が溶けていく果てしない苦痛と絶望は更紗には想像もつかないが、それを圭太が説明したいのではないと流石に理解できている。

「あんな状態の体だった俺が目を覚ませば傷一つない健康体だったんだ。初めは夢だったのかと思ったんだけど……隠の人が煉獄様と月神さんが俺を見つけてくれたって教えてくれて、合点がいったんだ。あぁ、月神があの力で救ってくれたんだって」
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