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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第9章 風柱と那田蜘蛛山


杏寿郎が思わず涙を流すほど、槇寿郎が長く臥せってしまうほどに煉獄家にとって大きな影響を与え、愛されていた女性だ。
更紗自身、煉獄家に世話になりしばらくしてから知りたいと思っていたことである。

亡くなった人の事を、血の繋がりのない他人が聞いていいのか分からず今まで来てしまった。

だが杏寿郎と祝言を挙げれば夫婦となる。
夫となる杏寿郎を強く優しく育てた義母となる人の事を知りたいと今までより強く思ったのだ。

更紗を見つめるよく似た2人の瞳は、更紗の緊張を和らげてくれるような優しい色をしている。

「もちろんだ、あまりに更紗がこの家に馴染んでいるので話したつもりでいた。気が付かずすまなかった」

「瑠火は俺には出来すぎた妻だった。話すと長くなるから、今度ここに戻って来た時に聞いてくれ」

2人の返答に更紗は頬を紅潮させ、喜びを全身で表すかのようにピョコンと体を跳ねさせた。

「ありがとうございます!楽しみにしております」

そんな更紗に穏やかな笑みを向けた後、杏寿郎は槇寿郎に向き直る。
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