第7章 不穏な影と全貌
柱合会議が行われた次の日から、さっそく今までよりも厳しさの増した鍛錬が更紗を待ち構えていた。
杏寿郎と更紗の任務がない日は朝から晩まで鍛錬は続く。
内容も
素振り千回。
杏寿郎との打ち合い千回。
基礎鍛錬、各百回ずつ。
これで終わればまだいい方で、その前後に山で障害物を避けながら走り込みなどが追加される日は、さすがの更紗の体も悲鳴を上げていた。
それに加え、更紗の単独任務があり杏寿郎がない日は同行任務で鬼相手に実践で技の強化を指導される。
反対の時ももちろん杏寿郎に同行し、強敵相手への立ち回りなどを見て覚える。
ほぼ休む暇もなく更紗が強化される日が続くが、たまに休息日を与えてくれることもある。
昨日の夕方から杏寿郎は単独任務にあたっており、その日の昼から今日の昼までが更紗の休息日である。
そんな休息日の朝、まだ千寿郎と槇寿郎が微睡んでいる現在、更紗は門の前の落ち葉を掃き集めていた。
「もう落ち葉の季節も終わりですね。お掃除は楽になりますが、少し景色が寒くなります」
ほぼ枝から葉を落としてしまった木を見つめ、寂しそうに呟く。