第4章 鍛錬と最終選別
そうして数ヶ月があっと言う間に過ぎていった。
天元が帰った数日後、杏寿郎は更紗の両親が見つかった事、しかしすぐに会わせてやれない事を話すと、やはり更紗はすんなりとそれを受け入れた。
後は何度かしのぶの元へ通い、傷を治す際、どれほどの体力を必要とするのかなどを調べてもらった。
さすがにいきなり大きな怪我を治させるのは危険が大きいので、少しずつ様子を見ながら試していった。
すると意外にも少量の対価で治す事が可能だと結論が出た。
更紗が鬼に傷を負わされた傷ならば、普通の女性が取る1食分ほどで事足りる。
また更紗の血を使用しての治癒に関して、しのぶはもちろん杏寿郎の許可が降りなかった為試せていない。
しのぶからはどれほどの危険があるか分からないのでもっと検査を繰り返し、力の全容が見えてくるまで使用禁止と言われている。
そして、鍛錬について。
これに関しては、杏寿郎、天元にみっちりしごいてもらい、技を繰り出しても手足が動かなくなることはなくなった。
毎日基礎鍛錬を怠らず、技も9つのうち8つまではどうにか出せるようになっていた。