第24章 凄惨と合流
「大丈夫ですか?!杏寿郎君、お怪我は……」
「問題ない!君も怪我がなさそうで安心したぞ!さぁ、皆を探しに行こう。柱もだが俺の継子たちも心配だ……特に嘴平少年と我妻少年は柱と」
「更紗ちゃん、煉獄さん!うわぁん!やっと会えたよ!俺さ、上弦の鬼倒したんだ……」
賑やかで聞き馴染みのある泣き声に反応し更紗と杏寿郎がそちらへ向き直ると、泣き叫ぶ善逸と今しがた話題に出していた伊之助がキョトンとした顔でこちらを見つめていた。
「我妻少年に嘴平少年!それに胡蝶や栗花落少女、村田青年まで!よくぞ無事で居てくれた!」
「ああぁあ!俺に触らないで!しのぶさんの処置で食い止めてるけど、顔の傷に触れたらたぶん伝染するから!皮膚破けちゃうから!」
善逸の言葉に一瞬動きを止めたが、杏寿郎は穏やかな笑みを浮かべ2人の無事を喜ぶように頭をワシワシと撫でそれぞれの顔を交互に覗き込んだ。
「2人ともよく頑張ってくれた。師範として君たちは誇りであり自慢出来る者たちだ」
伊之助は上弦の弐を共に倒してから1人きりになっても生き延び、善逸は言葉尻から上弦の陸を1人で討伐した。
2人の功績は誰から見ても素晴らしいもので、どちらも自らが誇っていいものだ。