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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第22章 開戦と分断


「お待たせしました!さ、杏寿郎君。しのぶさんの元へ急ぎましょう!もうそろそろ合流……ですよね?」

視線の先には神久夜。
その神久夜は空中で羽ばたきながら小さく頷く。

「ソコの角を曲がった辺リに少し前マデいらっしゃいマシタ」

「そうか……何やら不穏な空気が漂っているように思う。急ぐぞ!」

不穏な空気という言葉に更紗の胸がザワつき、一足先に走り出した杏寿郎の後を急いで追いかけるが、先へ進むごとにむせ返るような悲しい匂いに顔を歪めていく。

「血の匂いがします!それも1人や2人ではありません!」

「だが戦闘音も響いている、まだ間に合うはずだ!……この部屋だ、入るぞ!」

「はい!」

立ち止まり戸を開け放つと、水で満たされた床の上に張り巡らされている通路に、鬼殺隊ではない夥しい数の女性の亡骸が打ち捨てられた光景が2人の目に飛び込み……次に深手を負ったしのぶを守るように背に庇う、カナヲの姿が瞳に映された。

そしてその先には闘いの場に似つかわしくない、穏やかな笑みを浮かべる独特な服を纏った男……上弦の鬼と思われるモノが扇を広げて佇んでいる。

「更紗、先に胡蝶と栗花落少女の治癒を優先してくれ。その間、俺が奴を食い止める!」

「かしこまりました!すぐに合流致します!」

しのぶとの合流は、上弦の鬼との会敵と共にやってきた。
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