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Honeymoon
第2章 不穏な男
その男に少し酔いを覚ませと紙コップのお茶を渡された後、そこからはうろ覚えだった。
外に連れ出されてタクシーに乗せられたのは覚えている。
うわ言みたいに私は戻らないとと、そう繰り返した。
「わ、私連れがいますから……」
「俺は遥(はるか)。言うことを聞かないペットの調教なんかをやってる」
私の話に耳も貸さず、聞いてもいない自己紹介。
こんな冷たそうな外見なのに動物好きなんだ、そう意外に思いつつも私は瞼の重さに耐えられずそれを落とした。
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