第53章 ※不自由な夜
杏「桜、その様に密着したまま動けば胸も陰核も擦れ余計に刺激が強くなって辛くなると思うぞ。体を起こせそうにないか。」
「ん、ぅ……ッ」
それを聞いた桜は震える腕に力を込めてみるも上体を起こすには遠く及ばず、代わりに杏寿郎の胸に涙がぱたぱたと落ちた。
その只々酷く辛そうな様子に流石の杏寿郎も眉尻を下げた。
杏「その涙は良くないな。」
そう言うと杏寿郎は迷い無く桜に触れて体を起こさせ、優しく涙を拭った。
「杏じゅろ…さん…、」
杏「すまない。白状すると先程までは大変楽しんでしまっていた。だが俺の罰で君がその様な涙を流す事は誰も望んでいないだろう。なので一時的に俺の罰についての監督を君に委ねる。触ってはならない時、きちんと指摘してくれ。」
「うん……うん、わかった…。」
桜は杏寿郎に甘えるように抱き着くと首を甘噛みしてから耳に口を寄せる。
「杏寿郎くん…、動いてくださ、っ」
言い終わらないうちに杏寿郎は桜の体を片腕で抱えたまま下から突き上げ始めた。