第6章 おやすみ、またいつか ※
ナッツのハチミツ漬けを食べ、お気に入りのスープを作る。
キッチンに立つ私に背後からいたずらをするリヴァイさんに口づけることで答え、そのまま準備をする。
お酒も開けよう。
それから・・・・・・。
ふと振り返ると、暖炉の前でくつろぐリヴァイさんが居た。
柔らかく優しく、そして幸せそうに微笑んで居るのが見える。
パチパチと爆ぜる炎に照らされ、黒の髪が少しオレンジ色を帯びて見えた。
その椅子の上でえうつらうつら船を漕ぎそうになっていることが分かる。
ああそうか。そうですよね。
疲れたんですよね。
しんと静まり返った部屋の中で炎の影が揺れ、リヴァイさんはそこでとろりと目を動かしている。
「・・・寝ますか?」
「いや・・・」
「いいんです。また目が覚めた時には酒を飲みましょう。だから・・・」
「・・・・・・そうか?」
「・・・・・・」
「でもスープは一口・・・飲みてぇんだ」
「ええ、そうですね」
「セイラ・・・・・・」
求められるままスープ皿へ震えそうになる手に叱咤しながらスープを注ぐ。
少しミルクを入れ冷ましながらリヴァイさんの傍へ歩み寄った私は、スプーンですくった一口をリヴァイさんの口元へ運んだ。