第4章 壊したい時間、過ごしたい時間 ※
「・・・眠りたくない」
「・・・でも今日はいつもより長い時間起きていたでしょう?」
「ああ・・・だから・・・・・・」
小さい子供のようにぐずるリヴァイさんに思わず笑いそうになる。
私は仕方なく体の位置をずらし、いつもならリヴァイさんに抱きしめてもらいながら眠るところを私の腕にリヴァイさんを抱き締める。
彼が意識を失うように眠ってから時々している行為だ。
リヴァイさんは私に抱きしめられる状態に驚き、だがすぐにすりすりと頬を胸元へ摺り寄せてきた。
黒色の柔らかい髪へキスを落とし、逞しさを感じる首裏を柔らかく撫で下ろしていく。
「セイラ・・・・・・」
「・・・・・・大丈夫です。起こしてあげますから」
「・・・・・・」
「・・・いいんです。リヴァイさん・・・疲れたなら寝てください。それじゃなければ喋っても構いません」
「・・・・・・そうだな」
時折キスを交わし、額や頬にキスを落とし、互いの存在を感じ合うこの行為は、なんて暖かいのだろうか。
必死に縋る指先をやんわりと握り込み、リヴァイさんの体をきつく抱き締めてやる。
心音を重ね、呼気を重ね、身も心も一つになりゆくように。
決して一つになれないことは分かっている。
でも・・・一つなのだと感じることは出来るだろうか。
「・・・・・・セイラ、もう一回・・・」
「・・・・・・はい」