第3章 憎くて、愛おしい
私は暫く話したいというハンジさんに任せ、洗濯物を取り込むために外へ出た。
日の光を十分に浴びたシーツは私とリヴァイさんを暖かく包み込んでくれるだろうか。
闇ではない暖かな眠りへ誘ってくれるのだろうか。
太陽のにおいを十分に吸い込んだシーツを抱きしめ、部屋へ向かう。
しっかりとアイロンをかけ、のんびりと過ごしたい。
ささやかだが小さな幸せを感じたい。
そんな風に思っていた。
ハンジさんの来訪は少なからずリヴァイさんにとっての刺激になるはずだ。
そんな風に思いながらも、しばらくの間、部屋のなかに二人きりにしてやった私は、その間にすべての洗濯物を取り込み、たたみ、必要なものにはアイロンをかけた。
リヴァイさんの胸元の釦が外れていたことを思い出し、それを繕おうと戸棚へと向かう。
なかでは二人でどのような話が繰り広げられているのだろう。
もとより二人ともが常人とは違う感覚を備えているはずだ。
そんな二人が頭を付き合わせるにして話すのは・・・・・・。