第5章 告白
~リドルver~
「どうぞ。」
「ありがとうございます!」
たまにはとリドルにお茶に誘われて部屋にお邪魔している。二人きりでお茶だ、なんて最初は緊張してしまったけど…これも定期的にやってきたおかげでいい息抜きの時間となっている。
「お菓子は何かリクエストはあるかい?」
「えっと、クッキーとかありますか…?」
「クッキー…あぁ、昨日トレイが作ってくれたものならあるよ。」
「わあぁ…!美味しそう…」
トン、と置いてくれたクッキーはお店も顔負けの形や香りをしていて、食べてないのに美味しいというのが分かる。いいなぁ、トレイのお菓子をいつものように食べれるなんて…
「トレイのお菓子はいつも美味しいよ。」
「確かに!ついつい食べ過ぎちゃいますよね…」
「あまり食べ過ぎもよくないけどね。糖分は取り過ぎると体に影響が出てしまうから。」
お茶も美味しいけど、やっぱり一緒に食べるお菓子が美味しいとお茶が進むよね。あっちの世界ではこうやって優雅にお菓子やお茶を楽しむ時間がなかったから、とても楽しい。
「そうですよね~…最近我慢してます、甘いもの。リドル先輩とのお茶会以外は食べてないんですよ!」
「!!そうなのか……ふふ、」
「リドル先輩がいれてくれた紅茶に、トレイ先輩のお菓子に…これ以上美味しいものないじゃないですかっ!だからそれ以外は我慢して~ってやってっるんですけど…ここに来るとついつい多く食べ過ぎてしまう…反省です。」
「いや、いいよ。ボクも嬉しい。」
「ふふっ、そうですか?ならいいんですけど…」
「ボクはこうして美味しそうに食べているかなを見るだけでお腹いっぱいになるから。」
「美味しそうに食べるのは得意です!」
少し冗談を言えば、本当に可笑しそうに笑うものだから嬉しくなってくる。リドルはもっといっぱい笑った方がいいと思う。そうすれば威厳は確かになくなるかもしれないが、寮生ももっと親しみやすくなるだろう。