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2人の監督生

第3章 メイド服


~エースver~

ただいまメイド服を身にまといエースの…というかエースたちの部屋の前で待機している。このメイド服はアズールから貰ったものだが、どうせかなちゃんのお下がりだろう。なんて言ったって露出がかなりあるタイプのメイド服だからである。かなちゃんが着ないと言ったやつが私に回ってくることなんかザラにある。エースしかいない時間を狙ってきたわけだが…それにしても反応が楽しみ過ぎてワクワクする。元気よくドアを叩けば、はーい、というエースの声が聞こえドアが開いた。

「おはこんばんにちは!」

「あーはいはい、おはこんばんにちは。何の用……!!?」

こんな挨拶初めてしたけど、いつも私によって振り回され慣れているエースは軽く挨拶を返してくれる。しかしドア開いた後、私を見てピシッ、と固まった。

「似合う??メイド服だよっ」

「………あ、うん、ふっつーに似合う。カワイ…」

「ホント??オンボロ寮からこれ着てきたけど、やっぱり見せに来てよかった。」

「な…んだよそれ、いいから入れって、」

「うん、お邪魔しまーす!」

エースは口元を手で覆い褒めてくれた。やっぱりこうやって褒めてくれるのが何よりうれしいよね。エースは慌てたように部屋へ招き入れてくれる。

「せっかくだからさ、何かやってあげようか?」

「何かって?」

「何でもお申しつけくださいませ、ご主人様♡」

「おっまえ…それ狙ってやってんだろ……」

そりゃもちろん、推しに可愛いといわれて調子に乗らないわけがなく。精一杯甘えた声でそう言えば、顔に手を置き上を向いてため息をついていた。そして息を吐き切ると、しっかりと私の目を見てこう言った。

「んで?なんでもっつったよな?」

「うん。」

「じゃあ…ここ、座って。あ、もちろん向きはオレの方な。」

エースはすぐ後ろにあった椅子に座ると、手を広げて誘ってきた。膝に座れってこと?もっと何か…男子高校生が言うようなものを期待していたので少し拍子抜けだった。抵抗なくエースと向かい合う形で跨る。座ったとき、エースが腰に手を回してきてジッ、と顔を眺められる。
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