第5章 思い出した過去
ヴィリルのユニーク魔法は______
リバース・ザ・クロック
«魔法の唄»
この唄を聞いた人は自分の未来に起こることが分かる。
ただし、1回聴く事に100日寿命が吸い取られてしまう。
唄った本人は相手の寿命を自由自在に操れる。
相手を老いらせることも若返られせる事もできるのだ。
彼女はこのユニーク魔法を持ってしまったことに恨んでいた。
何より…他人の寿命を操ることが出来る…即ち、相手を殺すことも生かすことも…出来てしまう恐ろしい魔法だった。
彼女は最初は魔法が使えることに喜んだ。
でも_______効果を知ってしまった彼女は泣いた。
初めて涙を流したのだ。
病気になったことよりも人の生死の権を握ってしまった事に泣いたのだ。
彼女は心優しい人だった。
自分よりも他人を優先する優しすぎた女の子だった。
その優しさが彼女を歪ませてしまった。
何らかの経緯で彼女のユニーク魔法を知った人々は彼女に言いよった。