第4章 ウワサの真偽
数日後________
その〝ウワサ〟話はカタチが変わっていった。
魔法の花は何でも治してくれる万能薬だが、その変わりに〝何か〟を失ってしまう_____
『うーん…ヴェネット…わざと〝ウワサ〟を変えちゃったか…』
ヴィリルは少し厄介なことになってきたとつむじを押した。
(ヴェネットの〝ユニーク魔法〟があまりバレるのは良くない…)
(なによりっっ!!私がつらァァァい!)
(ま、ヴェネットがやりたい様にやらせるのが姉ってもんでしょ!)
『〜〜〜〜♪』
今日も彼女は唄う。
○○○
「キレイな唄声ですね。」
唄に夢中になっていたヴィリルは気づかなかった。
いや、気付かないふりをしていた。
「おやおや、気づいてるのに気付かないふりなんて酷いじゃありませんか…悲しいですシクシク」
『…………………どーも』
あまり会いたくない人に会ってしまったなぁ…
そこに居たのは両目の色が違い、身長がものすごく高い双子のうちの片割れ
そう、ジェイド・リーチだった。